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謎の小説家・未来狂冗談(ミラクルジョウダン)が、思い付くままに物語を綴(つづ)ります。
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思い付くまま忍者物語・第一章(六)(忍者の芽生え/呪術から剣術・忍術へ)

予め申し添えるが、この時点での役小角(えんのおずぬ)に拠る陰陽修験組織は、八世紀(平安初期)の始めに設置された「陰陽寮」よりも百三十年以上前の天武天皇の御世の話で、混同して解釈してもらいたくは無い。
大海人皇子(おおあまのみこ・天武天皇)には「革命」に成功し、皇統の系図を書き換えて、天智天皇の弟に納まり「第四十代天皇を継いだ」と言う「疑惑」がある。
その疑惑の天武天皇(大海人皇子/おおあまのみこ)の即位に合わせて古事記・日本書紀の編纂が始まり、陰陽修験組織が成立している事は偶然だろうか?
古事記・日本書紀の編纂開始時期と役小角(えんのおずぬ)の陰陽修験組織の成立時期が一致しているところから、修験組織は全国津々浦々の集落に出向き、政治的意図を含んだ古事記・日本書紀の内容を民話や伝説として語り広げる「政府の広報活動も担っていた。」と考えられる。
いずれこの物語の中に登場する人身御供伝説なども、古事記・日本書紀の内容に符合したり、それをアレンジされたものと解釈できるのである。
まぁ、乱暴な言い方をすれば、天武天皇(大海人皇子/おおあまのみこ)以前の歴史を大幅に塗り替えて隠蔽し、壮大な創作歴史ドラマを作り上げた事になる。
その大海人皇子(おおあまのみこ・天武天皇)が始めた壮大な隠蔽創作ドラマを、偉大なる侵略大王・桓武天皇(第五十代)が受け継いで古事記・日本書紀の編纂の完成を急がせ、「陰陽寮」を設置、皇統の正統性を確立する為に力を入れた。
この皇統の権威が「現代にまで残るその要素の多くが、育ち始めた時代」と言って良い。
古代日本の統治制度「律令制」下に於いて、大和朝廷に「陰陽寮」は成立した。
しかしそのズーッと以前、朝廷の密命を帯びた陰陽修験組織が、山里に分け入ってある密命を遂行していたのである。
修験道の開祖・役小角(えんのおずぬ)が活躍したのは大化の改新の後、天智天皇の御世(六百七十年頃)で、七百十二年編纂の古事記や七百二十年編纂の日本書紀よりも古い時代の事である。
役行者(えんのぎょうじゃ)とも称される葛城氏・賀茂小角(かものおずぬ)は、朝廷(大王・おおきみ/天皇)の権威をあまねく列島の隅々まで知らしめる為の、武装工作諜報組織兼布教組織の「長官」ではないだろうか?
大和朝廷と言う成立途上にあった政権は、山間僻地に到る民衆まで心服させる為には、役小角(えんのおずぬ)とその配下の神格化が必要だった。
しかし、神になっては大王(おおきみ/天皇)の権威と同格になる。
そこで考え出されたのが、「会得(えとく)」と言う手段である。
難行苦行の末に超人的能力を会得した役行者(えんのぎょうじゃ)が誕生する。
それは、民人にとって「神の使いの犬神(狼/おおかみ)」と同じ意味を持つ存在だった。
第一章(忍者の芽生え/呪術から剣術・忍術へ)(七)へ続く

作者の公式HP(こうしきホームページ)へは、「 未来狂冗談の部屋 」で検索して下さい。

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